名演から学ぶ、ジャズアドリブ研究

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”Blue Bossa" ~コードとスケール分析~

 「枯葉」と並ぶジャムセッションの定番曲、「ブルー・ボッサ」の分析をしたいと思います。まずコード進行です。

 

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まず1~4小節目ですが

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 トニックマイナーからサブドミナントマイナーへの進行。基本はやはりナチュラルマイナースケール(Nm)ですが、それぞれのコードに対し、ドリアンやメロディックマイナー(Mm)を弾くのもジャズではよくあります。

 

 次に5~8小節目は

 

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 ドミナントコードは様々なテンションを加えても響きが崩れない、懐の深いコードです。ただマイナーキーでは少し注意が必要です。G7の9thはA、13thはEであり、どちらの音もCメジャーの色彩を感じさせるため、これらナチュラルテンションではなく、♭9や♭13が入ったオルタードテンション系スケールを用います。

 

 メジャーキーの上でマイナー的な音使いは違和感がないのに、この逆、マイナーキーの上でメジャー的な音使いをすると、だれが聞いてもハズれているように聞こえるというのは不思議ですね。

 

 これは音の長短を決定づける3度の音に理由があります。長3度から見ると、半音下にあたる短3度は音程で表すと長7度の関係になります。しかし短3度にとって、半音上の長3度は短2度音程という音同士の距離が近すぎて濁ってしまう、とても不協和な音程になります。

 

 長短音程は、ある一方は良く響きあう音程でも、転回すると不協和な音程になる場合があるということですね。このG7→Cm7という進行でいうと、特にG7上で13thのEはあくまで経過音的に使うのが無難です。

 

 9~12小節は

 

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 サビは半音上のD♭メジャーキーに転調します。9小節目でしっかりコードトーンを捕まえ、転調感を出せるかがポイントですね。

 

 10小節目A♭7はメジャーでのドミナントですので、付け加えるテンションノートは最も自由度が高いです。この短い曲の中で最大の山場ですので、様々なスケールを用いてフレーズを作ってみましょう。

 

 

 この曲が初心者向けといわれる理由は、転調に慣れるのに最適な曲だからでしょう。同じマイナーキーの「枯葉」や「サマータイム」は並行長調へ移行するだけですので音使いは一緒です。

 転調の無い曲であればスケールを覚えさえすればそれなりにサマになる演奏はできるものです。しかし転調した瞬間、自分の居場所が分からず軽くパニックになったりするのは誰でも経験することでしょうね^^

 それに慣れるのにもこの曲はうってつけですので是非モノにしましょう。

  

 アドリブフレーズの具体例などはこちらも参考にしてみて下さい

http://loopin.hatenablog.com/entry/2016/06/03/153608

 

 

 

 

 当ブログの内容や理論面で分からない事、疑問点などがあれば、是非ご質問下さい。

 また音楽理論を本格的に勉強したい方のために理論書を作りましたので、興味のある方は御一考を。

loopin.hatenablog.com