名演から学ぶ、ジャズアドリブ研究

~脱初心者を目指す方へのジャズ研究ブログ~                                                              

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音楽理論講座(15)~ジャズの基本にして究極 ⅡⅤ進行~

前回お話したように、ドミナントモーションはⅤ7(D)がⅠM(T)に進行すると V7のコード構成音である3度と7度のトライトーン音程が、ⅠMのコード構成音である1度と3度に半音で進行する ⇒トライトーンの解決 Ⅴ7のルート音がⅠMのルート音に5度下降…

"Summertime" コードとスケール分析

この「サマータイム」は1935年、ほぼ黒人役者のみによって上演された画期的なミュージカル「ポーギーとベス」の挿入歌であり、後にジャズという枠を超えて多くの音楽家による名唱・名演を生んだ、まさにスタンダードというにふさわしい曲です。 作曲者ジ…

音楽理論講座(14)~5度進行と5度圏~

Cメジャーのキーでは、ドミナントモーションはG7(D)→CM7(T)という形になりますが、これを度数で表すとG7はCメジャーダイアトニックコードのⅤ度に当たるコードであり、CM7は1度です。 この時ルート音に注目しましょう。GにとってCは4度…

"Just Friends" by Lee Morgan(2)

ではリー・モーガンのアドリブを分析してみます。この演奏に関しては動画にトランスクライブ(採譜)したものが無かったので、自分で部分的に採譜してみました。 この曲はFメジャーで演奏されることが多いですが、これはA♭メジャーキーでの演奏です。 ギタ…

"Just Friends" by Lee Morgan(1)

今回はジャズオルガンの巨匠、ジミー・スミスがブルーノートに残した「ハウス・パーティー」から、トランペットのリー・モーガンのアドリブを分析してみます。 いわゆる神童と呼ばれるミュージシャンの中でも、このリー・モーガンは特別な気がします。一般に…

音楽理論講座(13)~音楽の「核」 終止形~

コード進行は単純にいえばトニック、ドミナント、サブドミナントという3つの集団のどれかに属するコードが、別の集団に属するコードにバトンを渡していくようなもので、それが音楽の起承転結を生みだします。 なので延々とトニックコードだけ、ドミナントコ…

最高の上達方法とは環境に身を置く事

今のジャズミュージシャンってやっぱりバークリーのような音大や専門学校などで、正規の音楽教育を受けた人が多いですよね。これは日本でもアメリカでも、他の国でも同じ傾向みたいです。 ただ50、60年代の一番ジャズが熱かった時代に活躍したジャズミュ…

"All Of Me" コードとスケール分析

ヴォーカル、インスト共に定番のスタンダード。個人的にこの曲は2014年に亡くなったジャズシンガー、ジミー・スコットがまだリトル・ジミー・スコットとして活動していた50年代のライブ録音「live in New Orleans」(1951)の1曲目に収録されているテイ…

音楽理論講座(12)~最重要音程トライトーンの話~

コードにはトニック(T)、ドミナント(D)、サブドミナント(SD)の3種類があり、それぞれ安定のT、不安定のD、中間のSDという響きに分かれるわけですが、これらは何がちがうのでしょう。 ダイアトニックコードはダイアトニックスケールという7つ…

"You'd Be So Nice To Como Home To" コードとスケール分析

この曲もセッションで演奏される機会の多いスタンダードですね。大橋巨泉が訳した「帰ってくれたら嬉しいわ」という邦題で有名です。 ただしこれは誤訳で「あなたが待っている家に帰る事ができたらうれしい」が正確だそうです。家で恋人の帰りを待っている女…

ジャズミュージシャンとブロガーの共通点

ブログを始めて2カ月、まだまだ記事数は少ないですが、なかなか楽しいもんですね^^。 まぁ自分の興味のある分野だからそう感じられるのかもしれませんが、知識や経験をアウトプットしていくことの快感、ってやつは確かにあります。 ジャズと貧困、その腐…

音楽理論講座(11)~機能和声とは?~

ダイアトニックコード上にはⅠM7からⅦΦ7まで、7つの和音が存在することは述べました。 問題はこれらのコードをどう繋げればいいのか?別にでたらめに並べていけばいいのか?というところですよね。 結論から言えば、コード進行なんて自分の好きなように作…

Bye Bye Blackbird ~コードとスケール分析~

ジャズはある程度コード進行に起伏があった方が却って演奏しやすいものです。それに対してこの「バイ・バイ・ブラックバード」は若干メロディ、コード共に起伏が少なく、間がもたなくなりがちな曲ではありますね。 コード進行を見てみましょう。 ご覧の通り…

音楽理論講座(10)~三和音、ではなく四和音~

ダイアトニックコードの話を続けましょう。 前回お話した三つの音を重ねたダイアトニックコードを三和音(トライアド)と呼びます。 このトライアドはコードの中で最も基本的かつ最小の単位で、聞いた感じもシンプルで飾り気のない雰囲気ですね。 カントリー…

音楽理論講座(9)~これで誰でも作曲家 コードの知識~

コードやハーモニーとは通常、和音と訳されます。和音の定義とは「3つ以上の音の塊」といえます。 音楽の3大要素とは一般にメロディ、ハーモニー、リズムとされますが、このハーモニー(和音)は基本的に西洋音楽以外にはほぼ見られません。民族音楽、と呼…

”Blue Bossa" ~コードとスケール分析~

「枯葉」と並ぶジャムセッションの定番曲、「ブルー・ボッサ」の分析をしたいと思います。まずコード進行です。 まず1~4小節目ですが トニックマイナーからサブドミナントマイナーへの進行。基本はやはりナチュラルマイナースケール(Nm)ですが、それ…

音楽理論講座(8)~ダイアトニックとペンタトニック~

前回の講座(7)でも少し触れましたが、長調(メジャーキー)とは長3度の音、短調(マイナーキー)は短3度の音があるか否かで決まります。 おさらいになりますが、Cメジャーキーで構成する音を見てみると すべて幹音、ピアノの白鍵だけで構成されていま…

”Moritat" ~コードとスケール分析~

クルト・ワイル作の著名なスタンダード「モリタート」(マック・ザ・ナイフ)のコード進行と、使用可能なアヴェイラブルスケールを分析してみます。 B♭M7 | 〃 | Cm7 | F7 | Cm7 | F7 | B♭M7 |AΦ7 D7| Gm7 | 〃 | Cm7 |…

音楽理論講座(7)~長調と短調は表裏一体~

音楽には必ず「その曲を構成する主要な音階」というのがあります。この音階の主役が主音(トニック)というものです。 トニックはいわば、電車の環状線における始発駅と終着駅のようなものです。ここからスタートして、最後にまたここに帰ってきて終わりにな…

ジャズブルースの基本 ~コードと使用可能なスケール~

ジャムセッションで欠かすことのできないブルース。ジャズにおいては、初顔合わせの相手同士が挨拶代わりと同時に、互いの力量を探り合う意味でも演奏されます。 パット・メセニーも「ジャズは結局、ブルースと循環だ」と看破したように、ブルースを制する者…

音楽理論講座(6)~転回音程とは~

先に(3)の~音程とその数え方~で、音程は2つの音の距離を表現したものだと説明しました。Cから見てDは長2度、だとかいうやつですね。 でも音楽は低い所から高い所へ、またその逆へも流れていく、いわば無重力空間です。 その意味ではCにとってDは…

音楽理論講座(5)~臨時記号の範囲~

#や♭などの臨時記号はある音を半音上げたり下げたりする働きがあるわけですが、それはあくまでその小節の中だけです。 最初の小節はどちらの音もC#、次の小節はどちらもCの音です。 またオクターブ違う音は臨時記号の効力が及びません。 左から順に、C…

音楽理論講座(4)~音符・休符の決まりごと~

音符と休符には6種類あります。まずは音符ですが音が長いほうから 前段左から全音符、二分音符、四分音符、八分音符、十六分音符、そして下段の三十二分音符です。厳密にはさらに六十四分音符というのもありますが、基本はこの6種類です。 通称オタマジャ…

"Summertime" by Chet Baker

My Favourite Songs - The Last Great Concert posted with カエレバ CHET BAKER ENJA 2012-09-27 Amazonで購入 楽天市場で購入 7netで購入 今日はジョージ・ガーシュイン作の有名なスタンダード「サマータイム」を取り上げます。 夏をテーマにした歌なんて…

音楽理論講座(3)~音程とその数え方~

音程とは2つの音の距離感の事です。Cの音から見てDの音は全音高いですね? 音程は「度」という単位を用いて数えます。元の起点となる音を1度とし、2度、3度・・・と続きます。 なのでDはCの2度上といいます。1度上、という言い方はしません。1度…

音楽理論講座(2) ~2つの五線譜~

今日はト音記号とヘ音記号それぞれの読み方を書いていきます。 ト音記号はご存じと思います。英語ではGクレフといい、中高音域の楽器用の楽譜で、一番基本となる楽譜です。 Gクレフで2オクターブを表すと 一番最初の記号がGクレフで、次のCのような記号…

音楽理論講座(1) ~音の数はたったの12個~

ここから楽典や理論に関しても解説していきたいと思います。難しい事は抜きにして、これだけは押さえておいてほしいポイントだけを書いていきます。んなこた知ってるよ、って内容もあるかもしれませんがw まず誰でも知ってるドレミファソラシドという音階は…

あなたはこの会話に入ってこれますか?

「この曲はノンダイアトニックコードが少ないから面白味がないよね」「ジャズのセッションでペンタ一発とかありえねえっしょ、アハハ」 かなり適当かつアホっぽく書きましたが、もしこの会話を聞いて頭に「?」が浮かんだジャズ初心者の貴方にこそお伝えした…

"All Of Me" by Sonny Stitt

Stitt Meets Brother Jack posted with カエレバ Sonny Stitt Ojc 1992-02-17 Amazonで購入 楽天市場で購入 7netで購入 今回はビバップの巨匠にして「ジャズサックスの教科書」とも呼ばれるソニー・スティットの演奏を取り上げます。 いろんなサックス奏者の…

"You'd Be So Nice To Como Home To" by Art Pepper (2)

Art Pepper Meets The Rhythm Section posted with カエレバ Art Pepper Ojc 1988-12-01 Amazonで購入 楽天市場で購入 7netで購入 まず冒頭の3小節はEmの循環進行になっています(0:13~0:18)。|Em7(Ⅰm7)→C#Φ7(ⅥΦ7)|F#Φ7(ⅡΦ7)→B7(Ⅴ7)|Em7(Ⅰm…